FFG一体の伴走型支援で、九州最大の重機運輸企業を次の世代へ
2024年9月成約
仲介
- 対象企業
- 九州安芸重機運輸株式会社(運送業/福岡県)
- 買い手
- 株式会社福岡キャピタルパートナーズ(ファンド/福岡県)


概要
運輸業・郵便業
事業存続のための事業承継
道路貨物運送業 九州安芸重機運輸株式会社様の事例(FFGお取引先様)
営業店が主体となって企業様に伴走しながら、株式譲渡までサポートした事例
お話を伺った方
代表取締役社長 菅康紀氏
取締役専務 菅克久氏
福岡銀行 雑餉隈支店(当時) 吉田支店長
FFG Succession アドバイザリー部 シニアマネージャー 大淵氏
課題・取組・効果
- 経営課題
- 事業存続のための事業承継
- 課題背景
- 1970年に建設機械のレンタル事業として創業された九州安芸重機運輸株式会社様。1975年以降はそのノウハウを活かした輸送事業にシフトし、九州各地に営業所を展開。業界を牽引されてきました。2011年に創業者である菅弘信氏より、ご子息の菅康紀氏に事業継承がなされ、現在も順調に事業規模を拡大しています。しかし、菅康紀社長は約10年前より今後の継承方針、また企業の成長戦略について、さまざまな可能性を探っておられました。
- 取組概要
- 営業店による継続的な「伴走型支援」を行い、想いを叶える発展的M&Aを実現
- 取組詳細
- 企業としての更なる成長を望みつつ、同族以外への事業継承を決意された社長氏。その想いを叶えるため、営業店による企業の抱える資本・経営課題の把握、課題解決に向けた継続的な「伴走型支援」を実施。ディスカッションを経て、社長さまの想いを叶える手段として、FFGの持つソリューション機能(M&Aアドバイザリーサービスに特化したFFG Succession)の活用を成長戦略とともにご提案。社長さまにも引き続き経営者として関与していただく形での、継続的な事業成長に向けた株式譲渡を実現しました。
- 定性的な効果
- ファンドとの協働で、各営業所・部署・社員様の目標値が明確に。「地域に根差し、長く貢献し続ける企業」としての基盤がさらに強固なものになりました。
- 定量的な効果
- 今期は15億5,000万円を目標に設定。


創業家として、「未来に続く企業」への道筋を模索していました
事業内容

九州安芸重機運輸株式会社 菅康紀氏
九州安芸重機運輸株式会社は、現在会長を務める父・菅弘信が、建設機械リース会社として1970年に創業した会社です。当時は九州道をはじめ、工業団地や住宅地、ダム、ゴルフ場などが次々と整備・建設された時期で、弊社も着実に事業を拡大することができました。その後、競合が増えたことから重機輸送に特化した事業へとシフトしますが、リース時代に培ったノウハウを活かしてこちらも順調に成長を続けています。 「安全」「確実」「迅速」 を第一に、現在は、福岡、大分、熊本、鹿児島、宮崎、都城の6ヵ所に拠点を置きながら九州全域への重機輸送を担っています。
抱える課題内容
- 菅康紀氏
- 私は2011年に父より事業を継承しました。自分なりの方向性が掴めるようになった3、4年目からは、中小企業の株価についても学び、ホールディングス化を考えたこともあります。しかしその時点では、事業継承についてまだ明確な答えが出ておらず、ホールディングス化は見送り、まずは会社を磨くことが先であると、健全な企業運営に力を注いできました。その後、同族内では事業継承を行わないという決断に至るのですが、すでに14、5億規模に成長しつつある弊社が、一生懸命働いてくれている社員と共に、今後どのような道を進めばさらなる成長を遂げられるのか、模索を続けていました。
九州の地域発展に大きく寄与されてきた企業様に、銀行が貢献できることを考えました
ふくおかフィナンシャルグループが繫いだ上場企業への事業承継
福岡銀行 吉田氏
福岡銀行 吉田氏
九州安芸重機運輸株式会社様と福岡銀行雑餉隈支店は、約20年に渡るお付き合いがあり、その時々で、組織再編やホールディングス化、株価対策などについて想いを聞かせていただきました。今回も、まずは事業継承の話から、最終的にはM&Aへと発展していきましたが、企業のオーナー様にとって、株式を誰かの手に渡すということは一大事であり、非常にセンシティブなことです。だからこそ、私たちも時間をかけてヒアリングを行い、不安を解消しながら、従業員の皆様の幸せにもつながる成長戦略のサポートをお約束しました。また菅社長は、会社・従業員の皆様を第一に考えておられます。だからこそ今後も経営者として継続関与を希望され、さらに従業員様、同業者内、業界内での混乱をできるだけ抑えたいという気持ちを持たれていましたので、継続的なディスカッションを通じてご意向をしっかりとお伺いしてまいりました。
菅社長のご意向を実現するために、九州安芸重機運輸株式会社様の成長戦略についてもお話ししました。私たちはお客さまに最も近い存在であるからこそ、ご意向を叶えるだけでなく、その先の成長も見据えた手段を提案したいと考えていました。その後、菅社長の中に、ファンドを使った成長戦略への興味が芽生えたことを感じ取り、FFGを含む九州の大手企業などが株主となっている福岡キャピタルパートナーズであれば、菅社長の想いを形にできるのではと考え、譲渡先の企業さまとしてご提案しました。そしてFFGのソリューション機能、M&Aアドバイザリーサービスに特化したFFG Succession(FFG サクセション)に繋ぎました。関わっていただいた大淵さんは以前、福岡銀行雑餉隈支店のメンバーであり、FFG Successionに入社された後は、菅社長が“買い手”としてM&Aに興味を持たれた際にも打ち合わせに同行していただいていました。

FFG Succession 大淵氏
吉田支店長から、菅社長の想いを含め、九州安芸重機運輸株式会社様が第三者への株式譲渡を本格的に検討されていることをお伺いし、訪問させていただきました。FFG Successionは、支店長からお聞きした社長の想いを改めてヒアリングし、経済条件のほか、当社のパーパス、事業上の強みや弱み、社長が思い描く成長戦略において譲受企業(ファンド)にどのような支援を期待しているか等、譲受企業とのディスカッションを積み重ねてまいりました。その結果、最終的に当社の継続的な成長を実現するためのパートナーとして譲渡を菅社長に決断いただき、株式譲渡が実現する運びとなりました。
着実に成長し続ける企業の土台が固まったところです
M&A実行後の声
- 菅康紀氏
- 2024年10月に株式譲渡を行った後は、新株主である福岡キャピタルパートナーズさんにもご同行いただきながら各支店を回り、M&Aについて不安を感じる社員に向けてしっかりと説明を行いました。またファンド様と共に、社員の配属や新規採用などの人事、トラックの配置の仕方、数など、幅広い分野について話し合いを進め、それらを積み上げて来年度の計画を立てているところです。福岡キャピタルパートナーズさんは何事にもしっかりと数字で提示してくれるので、この5ヵ月でも社員の数字に対する意識は変わってきたように思います。今後はそうした数字を業務の効率化や人事評価に活かし、企業のさらなる成長にも繋げていきたいと思っています。

九州安芸重機運輸株式会社 菅克久氏
ファンド様との協働が始まって意外だったのは、例えば中長期計画などでもいきなり高い数字を掲げるのではなく、非常に堅実であること。本当に長く会社を続けていくために、会社にとっても社員にとっても無理のない目標設定は、今後のモチベーションアップにも繋がるのではないかと期待しています。 また株式譲渡以来、税理士の方をはじめ、企業運営に欠かせない専門家の方も次々とご紹介いただき、ありがたく思っています。新たなソフトの導入など、不安に感じることもありますが、それらも今後の成長への第一歩であると考え、社員と共にチャレンジしていきたいと思っています。
九州同士だからこそ分かり合える空気感が、成功の鍵だったように思います
提案を振り返って
- 大淵氏
- 我々FFG Successionは悩めるオーナー様に寄り添い、企業の成長を支援するために適切な資本構成を含む成長戦略を提案し、M&Aを通じて事業とオーナー様の想いを未来へつなぐお手伝いをしています。 今回は、九州安芸重機運輸株式会社様へそのサポートができたことを大変嬉しく思います。しかし、M&Aのゴールは成立することだけではなく、その先にあると考えています。九州安芸重機運輸株式会社様は、すでにさまざまな改革を進めておられ、そのダイナミックな動きを間近で見られることは、私にとって非常に意義深い経験です。 今後も引き続きM&Aを通じて関わらせていただく予定です。その際には、相手企業との間にしっかりと立ち、思いを伝え合えるM&Aを実現し、お客さまの未来をつなぐお手伝いができればと考えています。
- 吉田氏
- 菅社長は以前から、九州最大の重機運輸企業のトップとして、業界をリードし、業界の困りごとを率先して片付け、業界に問題提起するのも自分の仕事である、ということをおっしゃっていました。それらを叶えるために企業の成長戦略は不可避であり、そのために社長自身が様々な可能性を逡巡していらしたことを本日のお話でも改めて知ることができました。今回、満足いただける良い結果となった要因は菅社長と対話を重ね、その想いをFFG全体でしっかりと受け止めて社長とともに進められたことだと思っています。対話を重ね、真摯にお持ちの課題やお悩みに寄り添っていく「伴走型支援」の重要性を再認識しました。今後も引き続きお客さまにとって一番身近な存在として、お客さまの抱える課題解決のために尽力してまいります。
- 菅康紀氏
- M&Aのような大きな事柄において、私が重要だと感じたのは、地元同士だからこそ分かり合える共通言語、空気感です。今回、福岡銀行さん、FFG Successionさん、福岡キャピタルパートナーズさんと、FFGにゆかりのある皆様の協力をいただきました。これも長いお付き合いの賜物で、全ての会社に知ったお顔があったことも心強かったです。だからこそ、お互いが考えていることを理解し、円滑にM&Aを進めることができたと思っています。私は今回のタイミングこそ、必然だったと考えます。福岡銀行さんをはじめ、ふくおかフィナンシャルグループの皆様とは、これからも良い関係性を築けていけたらと思っています。
※本記事の内容は2025年2月時点の情報です